東正寺寺報醫王

伝道掲示板

花も 美しい 月も 美しい
それに気づく 心が 美しい


善き人々に出逢う旅 232

北海道幌泉郡えりも町本町23
法光寺住職  佐野  俊也

【十月の旅=旅人よ我に帰れ】

十月五日 浦河町 べてる祭り
 拙寺から、車で海岸線を四十分走った所にその家はある。
浦河町「ベてるの家」。1984年に設立された精神障害等を抱えた当事者の活動拠点である。「べてる」とは、そこで暮らす人々にとっての生活共同体であり、働く場所、ケアの共同体でもある。当事者の人々とその家族や、ケアに携わる方々、支援者が一同に会し、浦河町の大ホールで年に一度開催されるのが、全国的にも有名になった「べてる祭り」である。今年は十月四日と五日に行われたが、五日の午前中から、私は参加した。
特にこの日は、武田鉄矢主演の『降りてゆく生き方』の再上映があり、武田氏のトークと歌唱(『贈る言葉』)もあって満員。大いに盛り上がった。 2009年に公開されたこの映画は 突然社会や妻から見捨てられた団塊世代のやり手営業マンの川本(武田)が、格差社会の問題と格闘しながら、地方再生に取り組むストーリー。自然保護や環境問題もテーマの中にあり、この時代にも続く問題提起を含んだ意欲作である。社会の先端から降りて、ゆっくりと地に足をつけて行くという生き方に、共感を覚える。
武田氏のトークで心に残った言葉。
〈博多でのアマチュア時代、チューリップの財津和夫や井上陽水といった天才がいて、どうしても歌では敵わなかった。でも海援隊のギタリストが、「武田の歌は演歌=演じる歌」だと言ってくれた。その後、金八先生役などで役者としても、評価されるようになって、頂点を目指しながら頑張った。「降りてゆく生き方」を意識しだしたのは六十代になってから。それまでてっぺん(頂点)から、急激に落ちる芸能人を沢山見て来た。山は登ったら必ず降りなければならない。その降り方が問われるのだ。徐々に降りて行く生き方を今は意識している〉
僧侶である私も、初心の時お世話になった老師に、訓示された。
「上山の道は下山(あさん)の道」と。
上山というのは「お山」という修行道場に、上り日々を励む事。しかしもっと大事なのは、そこを降りてからの娑婆(しゃば)という世間での日常の在り方。謙虚さを忘れず、日々精進を怠らない事が、一番大事だと教えられていた。
布教師というお役を終えた今はどうだろう。弟子を含めた後輩に諸々を託し、自らは出しゃばらず見守り、悠々とした生き方が出来ているだろうか? (まだまだチャカチャカとあちこち巡る旅、落ち着かぬ日々に、反省しきりである~)


十月十一日 えりも町 いろり祭り
 高齢者介護の現場には、色々な形があり、利用者のニーズに沿うサービスを受けられるかどうか、選択する際の基準となる。
えりも町の高台にある「小規模多機能ホーム いろり」は、浦河町の「浦河ひがし町診療所」が、経営している。「通い」「訪問」「宿泊」を一つの事業所でうけられるのが、特徴である。その理念は、中重度の要介護者が、自宅での生活を継続できるようにサポートすることで、サービス利用回数に制限がなくかかる費用は月額制になる。「いろり」での内容を具体的に言うと、利用者の自宅から事業所までの送迎、看護師による健康状態のチェックがあり、入浴介助、食事提供サービス等々きめ細かい。私は設立計画当初から住民の皆さんのアイデアや意見を伺う仲介者として、いささか運営に関わって来た。
所長の高田氏は、利用者の安らぎを第一に願い、志を同じくするスタッフは、皆勤勉で明るく働き、とても雰囲気が良い。勿論課題も多く抱えているが、人口減少が続く町にはかかせない施設であると、思っている。
この日は、お昼ご飯の時間に「いろり祭り」として、利用者の家族や、多数の住民を招き、手作りのご馳走を提供し、その後ビンゴゲームや宝引きをして様々な景品が出された。ケアされる人もケアする人も、共にはしゃぎ、ワイワイと楽しむ時間は、あっという間に過ぎる。あえて他所にいかなくても、ここにも人生の素敵な出逢いの旅は、生まれている。

中島みゆき楽曲『旅人よ我に帰れ』の一節に
〈真実の灯(ひ)をかざして
帰り道を照らそう
我に帰れ 旅人よ 我に帰れ~ 〉と。
うろ覚えだが、そんなフレーズを想い出す。

(続く)



行事報告

第二宗務所寺族研修会 8日

場所 熊野の宿海ひかり(熊野市井戸町)
時間 午前9時半から午後3時まで
講義 「太祖瑩山禅師の御生涯」
講師 宇野全智師 曹洞宗総合研究センター常任研究員
講演「宗教法人の実務~運営の基礎知識」
講師 雨宮眞歩氏 雨宮眞也法律事務所

大祭

地蔵菩薩・水子地蔵菩薩・無縁仏供養を24日午前9時30分より厳修した。読経・御詠歌奉詠・法話・お斎。

今より古い過去には戻れない
今の自分が一番若い
任せれば自由 お釈迦様お任せ なーむ






智博の手作り精進料理
ジャガイモ饅頭・酢豚風炒め物・大根のポン酢和え・雷炒め・浅漬け
ゴマ豆腐(きな粉黒蜜かけ)・ご飯・味噌汁(なめこ・豆腐)

感謝録&醫王縁助金

寄附単(感謝緑)

温淳善幸居士一周忌供養
一、金壱萬圓也  施主 岡﨑ちよ子様

慈雲和光居士二十三回忌供養
一、金壱萬圓也  施主 川原田好子様

先祖代々報恩供養
一、金参拾萬圓也 施主 匿 名様

☆ご寄附を頂き有り難うございます。

醫王縁助金

一金壱萬壱阡圓也 匿 名様 枚方市
一金壱阡伍百圓也 匿 名様 新宮市
一金参阡圓也   匿 名様 新宮市

☆ご縁を助けて頂き有り難うございます。

来年の年回忌の案内発送

令和七年の年回忌は、年回忌相当各施主家宛に封書にて10月11日に御案内を発送しました。尚、すでに法要を済ませている場合も同様に御案内しています。

令和七年 年回表

回忌 没年
一周忌 令和六年
三回忌 令和五年
七回忌 平成三十一年・令和元年
十三回忌 平成二十五年
十七回忌 平成二十一年
二十三回忌 平成十五年
二十七回忌 平成十一年
三十三回忌 平成五年
三十七回忌 平成元年
四十三回忌 昭和五十八年
五十回忌 昭和五十一年

法要は、故人を偲び、供養する大切な機会です。また、遺族が故人を思い出し、心を落ち着かせる場でもあります。

国際ボランティアの寺

東正寺は、社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)に登録した「国際ボランティアの寺」として活動しています。
ご協力の程 宜しくお願いします。

ほほえみ募金

募金箱は本堂に置いています。
令和6年10月28日現在  金71,363円
ほほえみ募金  →  SVA  →  カンボジア・タイ・ラオス等の教育関係へ
◎SVAに寄託した募金額  金730,000円

国内災害緊急募金

SVAに寄託した募金額 金30,000円

アジアの図書館サポーター

アジアの図書館サポーターとして年間24,000円をSVAを通して支援しています。 この支援により、アジアでの図書館運営、移動図書館、図書館員の育成を支えています。(平成17年6月~継続)

絵本を届ける運動(カンボジア・ラオス)

1冊の絵本に、翻訳シールを貼りつける作業。
1組2,500円。過去275組送付。
絵本を届ける運動 (シャンティ国際ボランティア会)


☆シャンティ国際ボランティア会(SVA)の「絵本を届ける運動」では、今年18,649冊を目標に活動地へ届ける翻訳絵本を集めておりますが、あと2,500冊ほど不足しているそうです。翻訳絵本は1セット3,000円です。ご協力頂ける方は、ご相談下さい。  東正寺住職 片野晴友

回収

☆牛乳パック(切り開き、乾かして) 
☆書き損じはがき・各種プリペイドカード
☆使用済み切手(切手のまわり1cm程度余白を残して封筒ごと切り取って下さい)

報告

9月29日から10月28日までに協力を頂いている方々です。

■使用済み切手
新谷 進様 岸本秀雄様 塩崎英次様
(株)熊野御坊南海バス様

ご協力ありがとうございます。

行事報告

せいゆうの行事報告

10日
熊野保護区保護司会第2期地域別定例研修会
内容 「保護司が保有する個人情報の適正な取り扱いについて」
講師 津保護観察所保護観察官
熊野市市民会館会議室
3日・4日
令和7年の年回忌正当各施主家への案内印刷・点検・発送作業
11日
年回忌案内発送・配達 250通

智博

4日・17日
熊野病院ディ・ケアクラシックギター講師(奉仕)
7日
梅花講習 福岡市
9日
人権擁護委員啓発活動
人権の花運動 矢淵中学校
20日
人権擁護委員啓発活動
港フェスティバルにてチラシ配布
23日
人権擁護委員活動
心配事相談 福祉センター
25日
人権擁護委員啓発活動
パナソニック(紀宝町井内)
28日~11月1日
梅花流研修員研修会
曹洞宗宗務庁(東京都港区)
毎土曜 東正寺梅花講講師

智博&道雄

11日
梅花大会実行委員会
22日
梅花講習 南泉寺(熊野市有馬町)

道雄

9日
熊野市外国人坐禅会打ち合わせ
熊野古道館(熊野市木本町町)
15日・21日
宗務所書記執務
25日
宝積寺副住職結婚披露宴 山形県鶴岡市
随時
龍光寺梅花講講師・境内清掃
随時
紀宝柔道会 幼・小・中学生指導

明美

10日
陶芸教室 まなびの郷 創作工房
20日・21日・23日
大祭準備
22日
梅花講習 南泉寺(熊野市有馬町)
随時
境内植木剪定
龍光寺本堂&トイレ清掃

友美

26日
「第15回南紀海彩まつり」の準備
27日
「第15回南紀海彩まつり」受付係

せいゆうのひとりごと

PART ONE
梅花流研修員研修会
三級師範以上の階級を有する者の中から宗務所長の推薦を受け、伝道部長によって委嘱された研修員に対し、曹洞宗檀信徒会館において5日間の研修を2年間で計4回実施し、梅花流の指導者としての技術を習得させる。研修員は2年ごとに委嘱され、令和6・7年度の被委嘱者は22名である。
智博は、この梅花流研修員に委嘱され、現在2期目です。今回の研修会は、10月28日(月)~11月1日(金)までの5日間でした。講習は、初日が午後1時~午後8時まで。2日目~4日目は午前8時~午後8時まで。最終日は午前8時~正午まで。旋謡法や特別所作を学びます。又、4日目の午前中の2時間、人権学習もあります。
いつもは、近鉄伊勢中川駅まで車で行って電車を乗り継いで東京に行ってますが、今回初めて、新宮駅から電車で出かけました。
PART TWO
道雄の今後について…。
今、龍光寺(紀宝町成川)住職交代の手続きを進めています。
☆曹洞宗宗務庁(東京都港区)へ住職任命申請書を提出しました。
☆首先住職研修会…曹洞宗宗務庁において令和7年2月26日に受講します。(初めて住職となる場合、必ず受講しなければならない。)
☆住職辞令親授式…曹洞宗宗務庁において令和7年2月27日に曹洞宗管長より辞令を受けます。
☆住職任命の辞令受領後、代表役員変更登記申請書を法務局へ提出します。
(宗務庁発行の役員資格証明書・宗制抜粋・印鑑証明書・法人印・就任承諾書・寺院規則コピー原本証明・前住職の辞任届等を準備)
☆代表役員就任完了届けを曹洞宗宗務庁へ提出します。
☆代表役員変更届けを所轄庁(三重県知事)へ提出します。
☆住職就任式を令和7年3月9日(日)に龍光寺において挙行する予定です。
PART THREE
智博は、昨年7月1日に法務大臣より人権擁護委員に委嘱されていますが、10月の人権啓発活動について教えてもらいました。
その一、人権の花運動として花の苗を矢淵中学校へ届けました。その苗を生徒さんに育ててもらい、育った花を人権の花として配布するそうです。
その二、港フェスティバルの会場にて、人権啓発のチラシを配布しました。
その三、紀宝町井内にあるパナソニックエレクトリックワークス電材三重株式会社を訪問し会社としての人権の取り組みについて話しを聞き、人権啓発のポスターやチラシを届けました。
その四、心配事相談を福祉センターにおいて午前10時から午後3時まで行いました。
人権啓発は、一人一人が人権を尊重し、差別のない社会の実現を目指すために重要な活動です。  
PART FOUR
高校野球三重県選抜のメンバー(25五人)に健志君(津商業高校)が選ばれました。11月23日に津球場で愛知県選抜チームと2試合行われます。

お寺からのお願い

位牌堂の照明スイッチについて

これまでは、位牌堂右手にあるスイッチを利用して頂いてましたが、「感知式」にしましたので、そのまま位牌の前にお進みお参り下さい。約5分間点灯します。
位牌堂の奥が、開山堂です。

写真は、平成27(2015)年9月10日に落慶式を終えた開山堂です。
道元禅師様(右)永平寺開山
瑩山禅師様(左)總持寺開山

ゴミについて

平成15(2003)年4月より、試行錯誤しながら墓地のゴミ処理に取り組んでいます。
ゴミ(しきみ・色花・草等)を持ち帰ることのできる方は、ご協力をお願いします。
墓地掃除を請け負っている方は、請け負っている方の責任において持ち帰って処理して下さい。
ゴミを山に捨てないで下さい。


次の物は、必ず持ち帰り下さい。

  • 墓地で使用した、タワシ・雑巾・手袋
  • お供え物(果物・お菓子類・酒瓶・ビール缶・ジュース缶・セトモノ等)
  • ポリバケツや個人名を書いているバケツ

尚、古い塔婆は、山門前バケツ置き場横の小屋(古い塔婆入れ)に置いて下さい。


神棚と仏壇

人が亡くなりお家に伺いますと、神棚が閉じられていますが、仏壇も閉じられている場合も見受けられます。

人が亡くなるとお家の神棚を白い半紙などで閉じます。そして49日の法要が済んでから取り除き神棚の祀りを再開します。これを「神棚封じ」と言い、神様の住む聖なる場所である神棚に死忌が及ばないように封印するものです。

その際、仏壇を閉めるのは間違いです。「神棚を閉じる」ことと「仏壇を閉じる」ことを混同している方がいるようです。忌中の間もお仏壇のご本尊さま、ご先祖さまには香華灯燭仏飯をお供えします。そしていつものように毎日礼拝を続け、亡き人を一刻も早くみ仏の浄土へとお導き頂けるように祈願いたします。

続・夢積み立て 庫裡台所等々の改築工事

一、金壱阡圓也 写経奉納金
一、金壱萬圓也 施主 片野 晴友(通算 金23万円也)


令和4年12月28日から令和6年10月28日現在
目標金額 住職私案 20,000,000円
積立金額 金1,479,636円

内訳
写経奉納金累計額 金42,000円
寒修行托鉢浄財金累計額 金1,144,067円
喜捨累計額 金293,553円
預金利息累計額 金16円

喜捨金(寄附金)につきましては、鐘楼堂(平成7年)・山門(平成12年)・坐禅堂(平成23年)・開山堂(平成27年)の建立時、又本堂樋取替と本堂外壁塗装工事費(令和4年)と同様に、気になる方は気がむきましたら、無理のない喜捨をして下さい。たとえば
・「生きていてよかった」という何かいいことがあって。
・その時、運良くお金がいっぱいあって
・気持ちよく人に与えたい。
自然にこんな気持ちになった時で結構ですという考えで続けています。

今月の坐禅

安泰寺では、1年間1800時間の坐禅ができるという。
私はどれくらい坐れるだろうか。
10月の坐禅の時間・・・285分
トータル・・・3870分(64時間30分)

参加してみませんか?

坐禅会

10月の坐禅会の参禅者
東正寺朝の部 18日 7名
東正寺夜の部 24日 5名
東正寺朝の坐禅会
場所 東正寺坐禅堂&本堂
日   毎月18日
時   午前5時~午前6時
坐禅堂で30分の坐禅の後、本堂においてお経(般若心経・大悲心陀羅尼・舎利礼文)を読誦。
坐ってみたい方 遠慮なく来てください。
東正寺夜の坐禅会(不定期)
場所 東正寺坐禅堂&本堂
日  11月12日 19時~20時

夜の部の坐禅について

令和6年日程 ■終了しました
1月25日(金) ・ 2月13日(火) ・ 3月7日(木) ・ 4月8日(月) ・ 5月15日(水) ・ 6月4日(火) ・ 7月11日(木) ・ 9月4日(水) ・ 10月24日(木) ・ 11月12日(火)

■今後の予定
12月5日(木)
※12月6日→5日に変更となりました。
時間 午後7時~午後8時
場所 坐禅堂&本堂
内容 坐禅(30分)・お経・お茶
坐禅堂で30分の坐禅の後、本堂にてお茶。
  • 19時より本堂にて座り方の説明をしたのち、坐禅堂に移動します。
  • 日時は変更になる場合もございます。
  • 参加される方は、坐禅のしやすい服装(ジャージ等)でお越し下さい。
  • 足が組めない方には椅子を使った坐禅をご指導させていただきます。
  • 事前に申し込みはいりません。直接お寺にお越し下さい。

夜の部の坐禅会をお知らせするLINEアカウントを作成しました


LINEアプリの友だちタブを開き、画面右上にある友だち追加ボタン>[QRコード]をタップして、コードリーダーでスキャンしてください。
https://line.me/R/ti/p/@400vqzmt

夜の部の坐禅会の前日にお知らせメッセージを送信します。
QRコードを読み取り、お友だち追加よろしくお願いします。

写経会

写経室(坐禅堂1階)において、
毎日 午前中(午前8時~正午)に各自行う事が出来ます。
受付 午前8時~午前11時まで庫裡玄関にて受け付けます。
写経用紙・筆ペンは、用意しています。奉納金は、一部1,000円です。
(奉納金は、本堂トユ取替と本堂外壁塗装工事費として積み立てます)

日曜学校

毎週日曜日
午前7時~午前8時
内容 ラジオ体操・坐禅・お経・掃除・お茶
対象は小学生・中学生です。本人が希望すれば幼稚園児・高校生・18歳未満まで可。
上記の他にも、花まつり・遠足・田植え・収穫祭・忘年会等の催しがあります。
詳しくは日曜学校のページをご覧下さい。